ノー・アスペクト
メジャーアスペクトを作らない天体をノー・アスペクトといいます。
月から冥王星までの10天体のいずれかがメジャーアスペクト(オーブは上述の範囲内にあるもの)をとっていればノー・アスペクトはまぬかれます。
ノー・アスペクトの天体は、その天体の示す部分で消極的になったり、あるいは人為的に補償・補正しようとして出過ぎた作用になる、という形で表われます。
ただ葛藤はないので、多くの場合は穏やかに作用していきます。
☆ノー・アスペクトの太陽
太陽にアスペクトがないと、人生の目的・テーマが弱くなります。
そのため、他者からの目的・テーマが入り込んできて、仕事や取り組む内容が定期的に変わるという人もいます。
また、太陽を押し出していく対象をもたないような形なので、方向性が自分に向かい、自分自身をテーマにする人もいます。
つまり、自分を必要以上に押し出して、目立とうとするのです。その場合は周囲から浮いた自己主張の表現になります。
女性の場合、太陽は男性を表すので、結婚相手を見つけにくい、または決めにくいという状況になりがちです。
☆ノー・アスペクトの月
月の領分である感情の共感ができにくい傾向として現れます。
他者との間に情緒的な距離感がとれず、月サインの性質が浮いた形で表われます。
多くの場合、幼少期に母親にまとわりついたり、あるいは孤独であったりという特殊な経験をしています。
また、情緒の不安定さが表われる場合があり、唐突に盛り上がったり沈んだりします。
これを自覚した人は自ら補正しようとして、周囲に過剰に気を遣うようになりがちです。
男性の場合、月は女性を表すので、なかなか結婚できない、女性との関わりがない、という状況になりやすいです。
☆ノー・アスペクトの水星
ノー・アスペクトは水星・金星においては有用にはたらくことがあります。
水星では、感情に影響を受けないということなので、知性が独立していて、働きが強まります。
知性を使い減らすことがないので、文筆業などにとっては有利な相です。
ただ、情感を持ち合わせない人工的でとがった知性として表われるので、この水星を使いこなす訓練が必要です。
☆ノー・アスペクトの金星
アスペクトがないのは老けないという意味にもなります。
金星の表す華やいだ気持ち、若い女性ようなの感性がずっと継続します。
遊び心を生かして金星関連の分野をどんどん開拓していきます。華やいだ世界、芸能界・モデルなどで活躍できる相です。
ただし男性においては、月と同じで金星は女性を象徴するので、女性との関わりを持てない場合があります。
☆ノー・アスペクトの火星
火星が孤立している場合、生活の中で、攻撃性や正義感をどうやって表現していけばいいのか分からなくなります。
結果的に、他人から迷惑を受けやすくなったり、弱気な感じが表われたり、勇気がなくなったりします。
ストレスがたまる場合は、スポーツなどで人為的に補正して、火星の力をあえて発揮させている場合が多いです。
☆ノー・アスペクトの木星
木星は拡大・発展を表す天体です。
それが方向性を見失うと、宗教などの、「根拠のない希望」・「実際性を伴わない発展」に活路を見いだしていく場合があります。
☆ノー・アスペクトの土星
土星は規制や秩序を表し、また最終的な自分の達成イメージを示しています。
土星にアスペクトがないと、導かれるべき人生の道がないようなもので、その場限りの刹那的な発想になったり、自分の思い込みで人生のルールを作ったりします。
ある意味で自由が与えられた人生なので、人によっては良い相になるかもしれません。
☆ノー・アスペクトの天王星
分離する力や独立心を表す天王星が孤立していると、他者との距離感の取り方が分からなくなります。
べったりとくっついていたかと思えば、突然離れたりというように、極端さが表われます。
☆ノー・アスペクトの海王星あるいは冥王星
これらは日常生活で目立つ支障にはなりません。