カイロンの説明はカイロン×１２サインをご覧下さい。
カイロンが位置するハウスはサインがあらわす傷の性質が、より具体的にはどの分野で現れるかを示しています。
他の天体とアスペクトがない場合は、カイロンの影響はあまり現れません。
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| 第1ハウス | 第2ハウス | 第3ハウス | 第4ハウス |
| 第5ハウス | 第6ハウス | 第7ハウス | 第8ハウス |
| 第9ハウス | 第10ハウス | 第11ハウス | 第12ハウス |
この人が思い悩むのはアイデンティティの問題でしょう。
自分はどこから来てどこへ行くのか、それ自体が魂の傷として心に刻まれます。
それは誕生の瞬間に母なる宇宙と切り離された、人間の原初の記憶とつながっています。
私は誰であるか。
これが生涯の問いとなってこの人を悩ませ、そして癒しへと導きます。
1ハウスのカイロンをもつ有名人に、幼くして両親(桑名正博さんとアン･ルイスさん)の離婚を経験した美勇士さん、アイドルから薬物濫用へと人生の遍歴を重ねた小向美奈子さん、子供の頃に｢お前は歌手になるんだよ｣という天の声を聞いた徳永英明さんがいます。
この人は、自分自身の価値に重要感がもてず、その代償として所有欲が強くなったり、物質偏重になったりします。
あるいはお金やモノ、自分の肉体をコントロールすることが苦手になる場合もあるでしょう。
第2ハウスは母親との一体感を離れ、自分の肉体やその他のものを母親とは区別できるようになる段階。そこから初めて｢私のもの｣という所有意識が芽生えます。
第2ハウスのカイロンはこの時期に心の傷を受けるのかもしれません。
お金や身体について学び、それをうまく扱うコツを身につけることが、彼らの傷を癒すきっかけになります。
2ハウスのカイロンをもつ有名人には、さまざまな財テクに明け暮れた結果膨大な借金を背負うことになった太平かつみさんがいます。
この人は自分の知性や考え方に自信が持てないでしょう。
幼少期に周りの環境との関わりを覚え心が活発に動き始めた段階で、なんらかのトラウマが生じた可能性もあります。
それによって言葉や合理性に対する不信感が強まる場合もあります。
逆にコンプレックスによって、何でも論理化しないと気が済まないという強迫観念が生み出される場合もあります。
この傷はコミュニケーションや言葉の扱いにより自らが心を解き放つことが癒やしのきっかけになるでしょう。
3ハウスのカイロンをもつ有名人には、地味ではしゃぐのが苦手な性格から長い芸歴にもかかわらず華やかな芸能界にはなじめないという薬師丸ひろ子さんがいます。
この人は幼少期に心が安定する場所が得られず、それが心の傷としてついてまわるようです。
情緒的な安定を与えてくれるはずの家庭や両親に恵まれず、大人になっても精神的な孤児状態から抜け出せない人もいるでしょう。
第4ハウスは自分自身へ帰るための心の拠り所をあらわします。
それは家庭とは限らず、心に安定と安らぎを保証してくれる場所や根拠を意味するのです。
4ハウスのカイロンをもつ人は、そのサインを起点として心のふるさとを求め、自らを癒していきます。
4ハウスのカイロンをもつ有名人には、幼い頃に両親が離婚し、親族に育てられた小泉進次郎さん、幼少期から子役として忙しく働き、13才にして借金300万円を背負ったという杉田かおるさんがいます。
この人は子供時代にのびのびとした自己表現が抑えつけられ、それが心の傷となった可能性があります。
人は誰でも自己承認を得たい、特別扱いされたいという欲求をもっています。
人から愛されたいという気持ちが強い人もいるでしょう。
5ハウスのカイロンをもつ人は、それらの願いがなんらかの理由で叶えられずに心の傷となり、「愛されたい」症候群に陥ったり、人から注目を集めることに躍起になったりします。
自分の個性に対する自信のなさが過剰な愛情欲求や表現欲求として現れているのかもしれません。
個性を磨き、自分の才能を信じることが自分自身を癒し、また同じ傷をもつ人々を勇気づけるようになるでしょう。
第5ハウスのカイロンをもつ有名人には、先天性の病気により思うような自己表現ができなかった若林正恭さん、結婚と離婚を繰り返した上でも愛されることを求め続ける奥菜恵さんがいます(共にカイロンサインは牡牛座)。
この人は肉体にコンプレックスを抱き、あるいは病気に悩み、ダイエットにハマったり、人生の方向性がわからなくなったりします。
第6ハウスは労働や身体のケアにも関係します。心の容器となる肉体に思いを巡らし、自分に課せられた義務や役割について学ぶ領域です。
ここにカイロンがある人は身の回りの日常的なケアができなくなったり、あるいは逆に極端な潔癖症になったりする場合があります。
社会貢献や奉仕という意識が強いため、心に抱く理想像に対してストイックに自分を近づけようとする傾向もあります。
肉体的コンプレックスや病気が与えられた意味を前向きにとらえて、自分の役割を考えていくことで心の傷は癒されるでしょう。
6ハウスのカイロンをもつ有名人には、身体的な不調から一度首相の座を退き、治療薬の進歩によってその地位に返り咲いた安倍晋三さんいます。
この人の心の傷は幼少期の人間関係や、異性の親との関係性から生じた可能性があります。
結婚や親密な人間関係を築くことに対して恐れを抱くでしょう。
その逆で、満たされぬまま次から次へと恋愛遍歴を重ねる人もいます。
いずれにしても彼らにとってパートナー探しは人生でとても重要な問題です。
彼らは本来、他人と深く関わることの痛みだけではなく、喜びや感動も知っているはずです。
7ハウスのカイロンをもっと深く理解すれば、勇気もって人と関わることが自分や相手の心の傷を癒すことにつながるとわかるでしょう。
7ハウスのカイロンをもつ有名人には、私生児として生まれた生い立ちから波瀾万丈の人生を歩んだ後、仏教研究に向った萩原健一さん(カイロンサイン・射手座)がいます。
この人は幼少期に本能的な欲求が抑圧されたことが心の傷となる場合が多いでしょう。
死への恐怖や憧れ、自己破壊衝動などがあるかもしれません。
それは母なる子宮、つまり自分の源に帰りたいという回帰欲求ともいえます。
リストカットなどの自傷行為は、痛みを通して生きていることを実感させる逆説的な生の衝動なのかもしれません。
8ハウスのテーマは死と再生、セックスです。7ハウスで選んだパートナーと深く関わることは古い自我が死ぬことであり、そこから新たな生が誕生します。
自分の中にある暗さや破壊的な部分を自然なものとして受け入れると、自分と相手の心優しき癒し手になれるでしょう。
8ハウスのカイロンをもつ有名人には、自己のあり方を探求しついには自決した三島由紀夫(カイロンサイン･牡羊座)、女優から大麻合法化活動へと急展開した益戸育江さん(カイロンサイン･魚座)がいます。
この人は意味のない退屈な人生で終わることに恐れを抱き、哲学や宗教に救いを求めたり、放浪生活を送ったりするでしょう。
9ハウスは思想･探求の部屋と呼ばれ、自分の知性の領域を広げ、高めることをあらわします。
9ハウスのカイロンの傷は、人生に自分なりの意味づけをしはじめた段階で形成されたものでしょう。
彼らは人生の意味を知的に理解したいという欲求が強く、どんなささいな出来事にも個人的な意味を見出そうとします。
哲学的で抽象的な思考に嵌まりやすいのですが、あまりに飛躍した考えは現実を見失うことになります。
自分のありのままの知性を受け入れることが9ハウスのカイロンを癒すきっかけになるでしょう。
9ハウスのカイロンをもつ有名人には、経営の神様とよばれ人々に生きる道を説いた松下幸之助(カイロンサイン･天秤座)、占星術をわかりやすく広めた鏡リュウジさん(カイロンサイン･魚座)がいます。
この人は幼少期に理想の人物像であるはずの親になんらかの理由で失望させられ、深い傷を負った可能性があります。
逆に横暴で権威的な親に深く傷つき、内なる怒りを持ち続けるというケースもあるでしょう。
10ハウスのカイロンの傷は、社会で自分の居場所を見つけること、ひいては確固とした社会的地位を築くことの難しさを表しています。
一般的にもそうなのですが、彼らの人生のなかでは特に重要な意味を持つのです。
そのためにプレッシャーに負けて正当な野心や仕事への責任感が欠如する人がいます。
あるいは社会からあえて脱落することで期待する親をガッカリさせようとする屈折した考えの持ち主もいます。
自分の考えを正当に評価する健全な感覚が身につけば、心の傷は癒され、傷ついた人々を導く才能も開花するでしょう。
10ハウスのカイロンをもつ有名人には、偉大な詩人としての斎藤茂吉と医者にさせようとする厳格な父としての斎藤茂吉の間の葛藤に苦しんだ北杜夫(カイロンサイン･牡牛座)、父にならって政治の世界に入り、地盤を受け継いだ田中眞紀子さん(カイロンサイン･乙女座)がいます。
11ハウスのカイロンがもつ心の傷は、幼少期というよりは社会に出てから生じたものかもしれません。
11ハウスは社会性を広げるために同じ価値観を持つ人々を探し求める、という段階です。
子供の頃からこの壁に突き当たる人もいますが、多くは世の中に出て自分の考えとは異なる社会の状況や仕組みに反発を覚えるのです。
11ハウスのカイロンをもつ人はその時期に感じた社会との違和感を、心の傷としてもっています。
自分は社会ののけ者、異端者だという思いが強く、無意識に同じ傷ついた心を持つ仲間を捜し求めるでしょう。
因習的な社会を変えたいという欲求もあり、新しい思想に飛びつく傾向もあります。
社会の慣習に屈することなく自分や他者の個性を尊重し、なおかつ社会での居場所を見つけたとき、この人の傷は癒されはじめるでしょう。
11ハウスのカイロンをもつ有名人には、東大に進めるほどの頭脳をもちながら経済的必要からプロ野球に進み、緻密な野球理論の先駆者となった森祇晶さん、早大の建築科を卒業後建築会社に就職するも半年でNHKへ転じ、アナウンサーとして活躍した小川宏さんがいます。
この人の心の傷は、誕生以前の胎児の段階で受けたもの、あるいは前世での痛ましい体験によるものかもしれません。
同情心や共感力にあふれるため、苦しむ人々を見るにつれ、自分の心の傷も同様にうずきます。
特に若い頃は、夢やイメージの世界が現実と同じ位リアルだったでしょう。
彼らは生まれついてのヒーラーの素質を持ちます。
ただその才能を現実世界に生かすことはまた別問題なので、生き方に苦悩する人も多いかもしれません。
安易な現実逃避をすることなく、豊かなヴィジョンを仕事や人生に生かすことで、彼らの心の傷は癒されていきます。
12ハウスのカイロンをもつ有名人には、イマジネーションあふれるサッカー選手として活躍後、自分探しの旅を続けた中田英寿さん、夢のような遊びの世界を人生で表現しようとした所ジョージさんがいます。