何にでも感動的なワクワクするものを期待するのが獅子座の心です。
常に感動を求めて演劇や音楽、芸術、ファッション、創作活動、ゲーム、はては占いやオカルトにまでも熱中します。退屈でエモーショナルな刺激のない生活には耐えられないでしょう。
獅子座・金星の人は、いつも何かで満たされている必要があります。相手や周囲からの注目や賞賛、尊敬、そして両手いっぱいの愛情。
そのため、ついドラマじみた行動や大げさな振る舞いをしがちです。獅子座特有の「自分で自分を盛り上げるクセ」が恋愛でもあらわれるのです。
ここに獅子座の人が陥りやすいワナがあります。いつも創造的な衝動があふれ出て外に向けて表現しようとするけれど、外からの反応を受け入れる回路は獅子座の人はもっていないのです。
ひとつ前の蟹座的な情感はもっていますが、それはあくまで身内のような関係のなかで通用する主観的な情感です。
育ちも素性も違う他人との交流は体得できていないため、自分の表現が相手に通用するか否かは判断できません。
このとき獅子座の恋愛は一か八かの賭けのようになります。相手とたまたま波長が合えば一気に盛り上がるけど、そうでない場合はファーストデートで振られてしまう。
獅子座の思い描く感動的な恋愛ストーリーをそのまま実現してくれるような相手は、現実にはなかなか存在しません。
未来に向けての単純明快なストーリーが出来上がっている人は、はるかに複雑で予想外な現実に翻弄されることになります。
なぜなら、想定外の人や出来事に対処するのは獅子座が苦手とする部分だからです。期待が裏切られると、すねて別人のように弱気になってしまいます。
人一倍自意識が強いので、プライドが高すぎて大事な場面で素直になれないのです。しかし高すぎるプライドは、相手にすがることも下手に出ることも許さない。そして「相手の将来のためにはこれで良かった」とやせ我慢して、自分を納得させます。
プライド高くどっしりと生きる人なので、間違いを犯したり恥をかいたりして、尊敬と賞賛を失うことを極端に恐れています。
そのためいつも自分は正しくなければならないという自意識が強くなり、過剰反応してしまうのです。
褒められるのは好きなのですが、不信感に囚われているときには励ましやら忠告やらは受けつけません。そもそも「アドバイスや命令はされるものでなく、自分がするもの」という主役根性の持ち主ですから。
一方で、押しつけがましく頑固であることが問題となり、無意識とはいえ訳知り顔が相手の心証を害することがあります。それでも自分のやり方を曲げようとはせず、機嫌を損ねて事態を悪化させます。そうなると尊敬は得られません。
こうして自ら輝きを失うのは、自信がないという自分の気持ちを素直に表すのが下手だからです。
そんなときは純粋でオープンな獅子座の長所、「善意」と「遊び心」を呼び起こす必要があります。時にはプライドを捨て、善意という誠実な心のままに相手にぶつかっていくことが大切です。思いのたけをストレートに伝えるだけで自然にかっこよくなれるのが獅子座の底力なのです。
そして遊び心はあなたの活力源。遊び心から相手を楽しませる温かさが生まれ、愛情が輝きはじめ、感動が湧き起こります。
逆行の獅子座・金星の場合は、自己顕示欲が更に強まり、人々の憧れを集めることを望むようになります。
〔獅子座・金星の、太陽期(26才~35才)への移行〕
☆太陽が双子座の人
どちらも外の世界に向かって夢を広げていきたいサインですが、双子座は獅子座よりも直接的な刺激を求めます。
金星期は人との付き合いや恋にドラマを求め、自分の気分に溺れやすい面がありました。
太陽期には他人を巻き込まなくても自分ひとりでも楽しく生きられることが分かり、クールな軽みを身につけます。好きな映画はひとりでも見たいというように、より直接的な刺激を求めるように変わるでしょう。
デザインやコンピュータ関連などの直接的な技能を身につける人もいます。身につけた能力で人をあっと言わせる仕事をするといいでしょう。
☆太陽が蟹座の人
金星期には周りの人にチヤホヤされて、明るい青春を謳歌していたかもしれません。
太陽期には私が世界の中心というムードは影を潜め、信頼できる人物に従って生きるようになります。より大きな存在に従うことで、安心感を得ようとするからです。
しかしいつも大人しくしていてはストレスがたまります。創造心を満足させるような趣味をもてば生き方のバランスがとれるでしょう。
☆太陽が獅子座の人
同じく獅子座の影響を受けるため、ますます「感動のない生活なんて生きる価値はない」と思うようになります。でも日常生活はそうドラマチックには展開しません。
一緒に盛り上がってくれる恋人が見つかれば幸せですが、太陽期には豊かな創造力は仕事で生かしたいものです。イベントプランナーなどのクリエイティブな仕事を目指してみましょう。
おなじ夢を持つ仲間を見つけると実現しやすくなります。
☆太陽が乙女座の人
金星期には自分の夢や感動を人にアピールしたい欲求が強かったはずです。感じたままを表現するあなたを周囲の人は子供っぽいと思っていたかもしれません。
太陽期になるとそんな自分が急に恥ずかしくなってきて、誰が見てもきちんとしている自分になろうとします。
服装もラフな感じから、スーツを着るなどに変わり、対社会的な顔を作ろうとするでしょう。その結果、上司や異性からの受けは良くなります。
ただいつも澄ました自分でいるとストレスが溜まりますから、時には友達とパーッと騒いだりして発散することも大切です。
☆太陽が天秤座の人
金星期には自分の気持ちに夢中になりすぎて、相手がどう思うかという点は無頓着でした。
太陽期に入ると、人から見られている自分を意識して振る舞うことが出来るようになります。
周囲の反応を引き出す能力が磨かれるので、自分の主張が人々により受け入れられるようになるでしょう。
仕事などでは、相手に合わせるように見せて自分の意志を通せるような技も発達してきます。