・リリスとは
・リリス×12サイン
・リリス×12ハウス
・シナストリー(リリス-5天体)
・リリス表(平均位置)
※ハウスを出すには出生時刻の情報が必要です。
リリスの在室するハウスは、私たちが人生で抑圧や支配を経験してきた領域を表しています。
私たちが人間関係で味わう心の苦しみを、リリスは解き明かします。
そのなかで、自分のリリスとうまく付き合い、状況を好転させる方法も見えてくるかもしれません。
リリスの作用はとても微妙なものです。
自分のリリスでさえ影響は実感しにくいのです。
ハウスには個人的で具体的な現象が現れるとはいえ、リリスの在室ハウスに天体がある場合は、天体の影響なのかリリスの影響なのか分からなくなります。
その場合は該当ハウスにおける天体の影響を差し引いてリリスの影響を見極める必要があります。
以下の有名人の例では、リリスの在室ハウスに10天体(月水金太火木土天海冥)が全くない人をピックアップしています。
さらに、平均位置のリリスと真位置のリリスが別ハウスに在室していると、リリスの性質は分散します。
そこで、平均と真位置の両方のリリスが同一ハウスに在室している人をピックアップしました(1ハウスだけは好例が見当たらなかったので、片方のみが在室し、かつ該当ハウスに10天体が全くない人を挙げています)。
同一ハウスでもサインが異なる場合はそれぞれのサインを記載しました。
例は出生時刻がネット上にある人の中から、選びました。
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1ハウス | 2ハウス | 3ハウス | 4ハウス |
5ハウス | 6ハウス | 7ハウス | 8ハウス |
9ハウス | 10ハウス | 11ハウス | 12ハウス |
1ハウスは個人の身体的・人格的な特徴を作り出す部屋です。
つまり、自分を象徴的に表すものが1ハウスに在室しています。
リリスが1ハウスにいる人は、リリスの経験と問題点が本人のシンボルとなります。
人は、自分に対する他人の反応によって、1ハウスの天体や感受点に気づきます。
1ハウスのリリスの場合、他人の反応から、どこの誰とも調和しないという感じを覚えるかもしれません。
自分に対する恒常的な拒絶反応。
いじめや性的暴力を含む、虐待。
服従させようとする何らかの仕打ち。
これらはリリスが引き起こす人間関係の一般的なテーマです。
これらを1ハウスのリリスを持つ人は、他の人よりも個人的に経験し、日常生活の一部としています。
1ハウスのリリスは、身体の自然なあり方に対する意識を促しています。
1ハウスのリリスを持つ人は、自分の身体の特徴や状態について嫌になる部分を見つけるでしょう。
リリスは、身体が何であるかを受け入れ、身体を自然の延長として理解するようにこの人を試しているのです。
これが行われると、身体との関係は自己愛と自己啓発の基盤となり、支持できるようになります。
このことは健康に関して常識や一般的なアドバイスを盲信しない勇気を発達させることを意味します。
女性の場合は月経周期との関係が重要になります。月経周期の変化から明らかになった体のメッセージを察知し、それに適応していくことは、リリスを敬う方法にもなります。
性格的には様々なバリエーションがあります。威厳のある人、正直な人、率直な人から静かな人、気の弱い人、シャイな人まで様々です。
この人が恥の意識を感じるとすればそれは、他の人の恐怖への反応です。恥ずかしいことは何もないことを知る必要があります。
その上で、リリスとうまく付き合うには、自分の欲求、不安、情熱を含めて、自分がどのように結びついているかを尊重し、自分を受け入れることが大切です。
またリリスが最も目に見えるハウスであることを生かせば、他人の自主性を生かしながら進むべき方法を指導するアドバイザーや、トラブルの調停人として、人々の注目を集める可能性もあります。
1ハウスにリリスを持つ有名人
ブルゾンちえみ(平均リリスのみ:射手座)※真位置リリスは12ハウス(さそり座)
萩原健一(真位置リリスのみ:双子座)※平均リリスは12ハウス(牡牛座)
2ハウスはお金や財産のハウスと考えられています。
世の中にはお金に執着しない人もいます。そしてお金を得る方法は人それぞれ異なります。
つまりお金や財産には、本人の精神的・物質的な価値観も反映されています。
2ハウスの原型である牡牛座は口や喉をつかさどり、食べることを意味します。食べることは生きていくための基本的な条件であり、生存の確保につながります。
2ハウスのリリスを持つ人は、生存を確保するために能力を身に付け、粘り強く安定してそれに取り組み、自らの価値が十分反映された生き方をする傾向があります。
他人からの必要以上の干渉は、自分の価値を否定することになり、ひいては生存を脅かす可能性もあります。
2ハウスのリリスを持つ人は、自分の価値についての判断を他人に委ねすぎないことが重要です。
他人からの評価に基づいた自己評価ではなく、現実に基づいた自己評価をすること。
他の要因から独立した自分自身を経験し、自分自身を理解することが大切です。
1ハウスで直感として受け取った自己認識を、2ハウスでは肉体として受け取ります。肉体や所有物を「感じられるようになる」のが2ハウスです。
このとき所有物には才能なども含まれます。
才能によってその後の人生は変わります。
つまり遺伝的な運命を、2ハウスで受け取るのです。
肉体感覚を初めて得る場所という意味で、遺伝情報を受け取る場所であり、2ハウスに感受点を持つ人にとって出産(遺伝情報を繋ぐこと)や自らの家系は大切な価値観となります。
2ハウスのリリスは、私たちのDNAが受け継いだ原始的なエネルギーに再び結びつくことを求めています。
2ハウスにリリスを持つ有名人
松下幸之助(ともに水瓶座)
花田虎上(ともに乙女座)
城田優(ともに牡牛座)
香椎由宇(ともに蟹座)
大谷翔平(ともに牡牛座)
偶数ハウスの活動は個人の内側に向かい、奇数ハウスの活動は個人の外側に向かいます。
2ハウスで手に入れた個人の才能を、3ハウスでは外に向けて表現することに使います。
2ハウスで身に着けた五感は3ハウスでは、周りの世界を体験し、学習し、共有するためのツールになります。
リリスが3ハウスにあると、好奇心の感覚と、外界の驚きを見つける能力はリリスの問題に縛られます。
そのためリリスのテーマについて話すことは、癒しになります。
リリスのテーマについて話すとは、自分の心が経験した真実です。どのような形で表現するかは、サインによって異なります。
これを表現しないでいると、世の中には素晴らしい驚きがなく、他人からの批判や虐待しかないという感覚に囚われる可能性があります。
心が経験した真実を外に発信するのは勇気がいるかもしれません。
しかし健康なリリスは、時には人生が厄介になることを恐れません。
3ハウスのリリスを持つ人は、コミュニケーションで妥協しないと決めたら、人間関係の摩擦に囲まれることも想定しておく必要があります。
また、他者が真実と感じていることを聞くために、心を開く必要があります。
3ハウスには本来、情報の受け渡しの自然な流れがあります。情報の受け渡しにおいては、先入観にとらわれず「今」の感覚を大切にして行うことが癒しになります。
すなわち、自分の話なんて誰も聞きたくないだろうとか、誰かの話なんて間違っているに決まってるという先入観は、過去に囚われた生き方を意味します。
世の中の素晴らしい驚きは、先入観のないところにやってきます。
生き生きとした発見のある生き方をするためには、何が起こるかわからない状況を、何が起こるかわからないから驚きがある、と肯定的に受け入れることです。
過去の先入観によってではなく、今ココの感覚によって行動するとき、3ハウスのリリスは癒されるでしょう。
3ハウスにリリスを持つ有名人
北杜夫(ともに天秤座)
島田荘司(ともに魚座)
小森まなみ(ともに双子座)
扇愛奈(ともに牡牛座)
稲葉浩志(ともに射手座)
渡辺貞夫(ともに双子座)
麻生圭子(平均リリス:魚座/真位置リリス:水瓶座)
4ハウスのリリスを持つ人は、生活の中でリリスの話をどのように経験したのかを認識し、意識を持ち、その経験に関連する気持ちを感じる必要があります。
4ハウスに関連する蟹座は水のサインであり「気持ち」がテーマです。
人が個人的な気持ちや感情をはぐくむのは、これも蟹座・4ハウスがあらわす家や家族においてです。
4ハウスのリリスではおもに家族に関して、虐待や懲らしめなどで激しい感情が経験される可能性があります。
そのような感情は多くの家族において経験されますが、4ハウスのリリスを持つ人の物語には激しさが伴うのが特徴です。
4ハウスにリリスを持つ場合、リリスは家族の一員であるといえます。
家の中にリリスを代表する特定の人物がいる場合が多いでしょう。リリス的な激しい経験を引き起こす人物であれば、血のつながった家族とは限りません。
この人物は、リリスを代表するために、いわばボランティアしたことを理解する必要があります。
家族がリリスとしての生活を経験したならば、人生全体とのつながりにおいて癒しが行われます。
家族が部外者と扱われ、拒否されたり処罰されたりすると、リリスを持つ人には日常的な生活においてさえ他所の家庭や国にいるという疎外感が生じる可能性があり、そのような人の心には傷が残ります。
一方、4ハウスのリリスを持つ人自身が家族の中のリリスを代表する人物となり、親などから拒否されたり虐待されたりする場合もあります。
リリスの恐ろしいエネルギーを幼児の中に見た親の経験は、子供との関係を傷つけるかもしれません。
もちろん、このように見られ反応された幼児の経験は、トラウマになる可能があります。
4ハウスのリリスでは、人々が、自分が思っていることを上手くやっていると認識することが大切です。
家族の誰もが、できる限りの努力をしてくれたのです。
それを理解したうえで、リリスが歓迎されるほどの成熟した家庭環境を創造することが重要です。
4ハウスのリリスを持つ人の経験には、リリスのための部屋が入れ子にして根付く計画として含まれています。
リリスは認識される必要があり、人生に意識的にリリスを含めることは、癒しの方法の一つです。
4ハウスにリリスを持つ有名人
大沢樹生(ともに蟹座)
吉本ばなな(ともに射手座)
橋爪遼(平均リリス:双子座/真位置リリス:蟹座)
淀川長治(平均リリス:乙女座/真位置リリス:天秤座)
5ハウスのリリスにつながる経路は、創造的な能力を生かして本能や野性を表現しようとする意欲にあります。
5ハウスは喜びを求める行動のハウスであり、子供のハウスでもあります。
5ハウスのリリスを持つ人は、子供のような無邪気な方法で創造し、表現する必要があります。
彼らは子供のころ、裏切り、拒絶、いじめ、性的虐待など、リリスの激しさを体現するゲームに興じて(巻き込まれて)、親や周囲の大人を心配させたかもしれません。
彼らが成長するにつれて、社会的に不適切な行動は学校や家庭の中で矯正されていきます。
しかしリリスは矯正されないので、彼らは創造的な衝動をむしろ増幅させるか、自分の中で抑圧するかします。
5ハウスのリリスを持つ人は、創造的な衝動は、自分を人生につなげるものであり、したがって否定はできないが社会に受け入れられないものだと理解しています。
このため、創造的な衝動を解放するための秘密の表現の手段を開発し、一種の二重生活に入ることがあります。
選ばれた芸術やパフォーマンス作品の素材や主題は、リリスのテーマや野性的側面へのつながりを反映しているはずです。
生物学的な要素も、彼らにとって興味深い芸術的な材料になります。物質としての身体の素朴さを創造的に探究するのは5ハウスのリリスにピッタリです。
ただし、身体の自然な創造力を発揮したいという意欲は、リリスの物語を経験したことの痛みを周期的に経験します(女性の場合、月経過程も含まれます)。これを治癒するためには、創造性の自然な場所として身体そのものを受け入れることです。
創造的な表現と遊びのハウスとして、楽しみと遊びとしての性はこのハウスの領域です。
5ハウスがあらわす恋愛はまさに火遊び的なもので、相手の真意を理解して付き合う恋愛になることは滅多にありません。
特に5ハウスのリリスを持つ人は、まるで自分のリリスが反映されたかのような恋人を引き寄せます。
恋愛も5ハウスのリリスを経験する一つの方法ですが、リリスは自分の中の野性なので、手なずけようと熱くなればなるほど、相手もヒートアップし、収拾がつかなくなります。
また子供のハウスとして、子供を持っているかどうかにかかわらず、リリスの経験に応じて、子供を取り巻く深刻な問題があるかもしれません。
5ハウスのリリスを持つ有名人
太田光(ともに山羊座)
佐藤弘道(ともに双子座)※双子座は初等教育も表す
パパイヤ鈴木(ともに魚座)
藤田嗣治(ともに魚座)
福山雅治(平均リリス:双子座/真位置リリス:蟹座)
6ハウスのあらわす領域は、仕事や訓練、義務や責任、雇用や奉仕、自己防衛、健康管理などです。
雇用関係があらわすように、このハウスの出来事には、使う者と使われる者のような権力の不均衡が生じます。
ただし6ハウスでは具体的な「他者」はまだ出てきません。6ハウスは自分を中心にした主従関係の「秩序」を表しています。
「使う者」が自分で「使われる者」が自分の身体とみた場合、それは健康管理になりますね。
6ハウスにリリスがある場合、就職の際や職場において、あるいは義務や責任を負う事柄、健康問題に関してリリス的な激しい経験をする可能性があります。
人を雇う、あるいは人を指導する立場にある人は、6ハウスリリスを持つ人に、何か手に負えない、脅威的なものを感じ取り、その人を受け入れることはできません。
また責任と義務を果たすことに関しては、6ハウスのリリスを持つ人は、非合理的で矛盾したアプローチをすることがあります(反対に、不条理な責任や義務を負わされることもあります)。
この人が物事をするやり方が世間の規準に合わないため、無責任で怠け者という烙印を押されるかもしれません。
規則に従って何かを行うようなどんな仕事でも学校でもその他の分野でも、やるべきことを普通に行うことに困難が伴います。
そこで彼らは、就職に苦労したり、もしくは引きこもり的な時期を過ごしたりするかもしれません。
しかしここでの苦労や停滞は必ずしも悪い結果にはならず、むしろ必要な遠回りであることが多いのです。
6ハウスはある意味で秩序を形成する部屋です。
人の身体には誰でも独自の秩序がありますが、この人は特に自分の身体の癖に注意を払う必要があります。なぜなら、健康管理をするための知恵や環境が、何らかの形でしばしば妨害されるからです。
そのためこの人は、身体との関係を取り巻く理解や経験を表現するために、恥をかいたり処罰されたりします。
6ハウスのリリスを持つ人は、生き残るために選択された奴隷志向と呼ばれるものを克服する必要があります。
例えば引きこもりになったとしても、就職に苦労したとしても、健康管理がうまくできなかったとしても、それらは6ハウス的な奴隷思考に陥らないことを学ぶための経験なのかもしれません。
世間が要求する義務感に従おうとするのを諦めて、自分の目の前にある状況をやり遂げたときに、癒しがあるでしょう。
6ハウスのリリスを持つ有名人
いしだ壱成(ともに水瓶座)
奥野史子(ともにさそり座)
佐藤栄作(ともに天秤座)
槇原敬之(ともに蟹座)
松浦勝人(ともに射手座)
自己の1ハウスの向かい、7ハウスは他者のハウスです。
どんな種類の他者に会いたいのか、どのように会う傾向があるのかを7ハウスは説明します。
7ハウスのリリスを持つ人は、他者の中に自分のリリスを見ることができます。本人がリリスを何らかの方法で演じる、表現するのではなく、自分のリリスを体現するような他者に出会います。
自ずと、他者との関わりがリリスにとって重要なテーマとなります。
この時、たとえリリスと意識しなくても、リリスの本能的なエネルギーを感じて他者と関わる人は問題はないでしょう。
しかしリリスのエネルギーに無意識でいると、リリスを強調した、批判的あるいは虐待的なパートナーを引き寄せます。
つまり7ハウスリリスを持つ人にとって、他者との関わりは、自分がリリスの経験をしているかどうかの試金石なるということです。
リリスの経験とは、自分の中の野性的で本能的なエネルギーと向き合うことです。
公平で平等な方法を他者から学ぶハウスとして、ここのリリスには、公平と平等が不可能であると考える多くの経験があったかもしれません。
調和的な関係を作る方法の本能的な理解を目指して、友人、恋人、仲間、ビジネスパートナーの誰であっても、関係性について、常に意識的に選択する必要があります。
7ハウスは一対一の人間関係のハウスです。
人は自分の7ハウスの状況(サインや在室の天体・感受点)にそぐう相手と出会います。
相手はこの人と出会うとき、この人のリリスと出会うことも知っています。
相手はこの人のリリス、つまり原始的な野性を既に見ているのかもしれません。そして、7ハウスリリスを持つ人の真実を指摘する役割を果たそうとしています。
ですから、正直な方法で他人に反応するべきです。
正直に誠実に他人に反応できれば、他者の中にリリスを見るだけでなく、リリスと交流したいと思う人をあなたに引き寄せるでしょう。
7ハウスのリリスを持つ有名人
陣内孝則(ともに牡羊座)
中山秀征(ともに牡羊座)
中澤裕子(平均リリス:射手座/真位置リリス:山羊座)
松本伊代(平均リリス:山羊座/真位置リリス:水瓶座)
山本彩(平均リリス:牡羊座/真位置リリス:魚座)
7ハウスの一対一の人間関係で出会った相手と関係が深まるかどうかは、8ハウスへ移行するかどうかにかかっています。
7ハウスは風のサインでコミュニケーションが重視されました。
8ハウスは水のサインなので感情的な結びつきが重視されます。
8ハウスの原型さそり座の固定サインが示すように、感情的な結びつきは深まり、固定化され、それまでの関係とは性質が変わります。
8ハウスは変容が起こるほどの深い結びつきの部屋です。深い結びつきや変容という意味を持つ事柄は8ハウスの担当領域です。そこには、結婚やセックス、深刻な体験、死、タブー、心理探究などが含まれます。
8ハウスの結びつきや信頼関係を深めるものは、価値観の共有です。価値観の共有が壊れた時、結びつきも音を立てて壊れます。そこには8ハウス特有の深刻さがあります。
8ハウスにリリスを持つ人の場合、人間にとって最も深く親密な場所で自分の中の野性・リリスを見せることは「信頼」を意味します。
しかし見せた野性を相手によって拒絶された場合、信頼は損なわれ、他者を信頼しなくなる可能性があります。
このさじ加減はジレンマにもなります。
なぜなら、正しいパートナーを見つけるために自分の本当の部分を見せることはリスクですが、自分の本性を絶対に見せないようにすると、相手との真実で親密なつながりを失い孤独と抑うつになり得るからです。
いずれの道を選んだとしても、妥協のない誠実さによって進むことが、この人が癒される方法です。
パートナーとの深いつながりを選んだ場合、そのパートナーはリリスの周りにいることができる人であり、本能と原始的な強さを尊重しています。そしてパートナーとの別れあるいは拒絶を選んだ場合、リリスが共有(尊重)されない関係を終わらせることによって、リリスは尊重されています。
8ハウスのリリスを持つ人は、パートナーや出来事によって変容するための導き手として、自分の野性(リリス)とつながることを意図しています。8ハウスの経験をリリスに委ねたのなら、野性的な状態で自分が直視される必然性を深く感じ、それを受け入れます。
8ハウスのリリスを持つ有名人
松居一代(平均リリス:魚座/真位置リリス:水瓶座)
新庄剛志(平均リリス:天秤座/真位置リリス:蠍座)
西川きよし(ともに射手座)
草彅剛(ともに水瓶座)
アンジェリーナ・ジョリー(ともに魚座)
9ハウスは真実を教える経験を求める部屋です。
真実を教える経験には外国(物理的な世界の経験)、高等教育(思想の世界の精神的な探求)、哲学-法律-宗教(根本的な真理を記述するための理論的アプローチ)などがあります。
これらが共通に持つのは、「基準」への指向とそれを信じる信念です。
9ハウスが導く「基準」は他人によって定義されたものであり、個人がやりたい放題をした場合には「基準」によって批判されたり、処罰されたりします。
このことは教育や法律、宗教では分かり易いですね。
外国旅行(長距離旅行)でも、「ところ変われば」言葉も習慣も価値観も違うわけですから、自分の「やりたい放題」が受け入れられない可能性は高いのです。
9ハウスのリリスを持つ人には、結婚に踏み込めない人、或いは結婚生活に不満を覚える人が多いでしょう。
これは、結婚に対する自分の希望(やりたい放題)が、9ハウスの基準(つまり法律)が定める結婚の形に収まらないからです。
やりたい放題の正体はリリスであり、人間の野性です。
9ハウスのリリスの人は外国-教育-思想-法律-宗教などの分野で、本物の自由を理解し、本物の自由を経験したいと思っています。
いっぽうで外国-教育-思想-法律-宗教それぞれ(の当局)は、彼らが現状を脅かすように見え、「基準」に合わないので危険だとみなします。
これは必ずしも当局に処罰されるという意味ではなく、無意識のうちに自己抑制する場合もあります。
そして結果的には、進学に支障が起きたり、逆にいつまでも学生でいたりします。海外でトラブルを起こす人もいれば、自分探しの旅を延々と続ける人もいます。
しかし彼らは9ハウスの事柄から拒絶されたり、それらを拒絶したりしたからこそ、お仕着せの「基準」よりも探求することがあると心から感じるのです。
自分の文化的背景を離れて、リリスが求める生き方と地球への本能的なつながりを両立する別の方法を見つけることも可能です。
9ハウスのリリスを持つ有名人
黒柳徹子(平均リリス:双子座/真位置リリス:蟹座)
ASKA(ともに牡羊座)
長井秀和(ともに獅子座)
梅宮アンナ(ともにさそり座)
10ハウスは公共生活の部屋であり、生計を立てる方法や職業を表しますが、それだけに限定されません。
10ハウスの公共性は、家の外で生活するすべての生き方をカバーしていて、それが具体的な職業や立場ではなく、スタイルやアプローチであっても、他者は10ハウスの公共性によって私たちを知ることになります。
10ハウスのリリスにおいては、公的な自分がリリスのエネルギーを運び、どのように行動していても、他者はこの人にリリス的なエネルギーを認識します。
リリスの本能的・野性的な部分を公共性にあてはめた時、特異な才能として認められる可能性もありますが、多くの場合、公共の場では異質なものとして拒絶または排除されます。
本人にとっては、公共のどの場所においても決して満たされないという感覚があります。
この人は真摯に取り組むほど、突然悪い評判を受けたり、辞任を強いられたり、解雇されたりする可能性があります。
ルールに縛られて、まるで自分が死んでいるように感じるかもしれません。
あるいは現状に挑戦せずリリスが隠れている場合は、公共の場にはフィットしているかもしれませんが、本来の健全で成熟した公的な役割は抑制されています。
10ハウスのリリスを持つ人は、職場での苦労を経験し、公然と外に出ることが求められています。
公然と外に出るとは、外の世界で自分自身になると約束することです。
その際に注意すべきことは、公共の場での人々のあなたへの反応は、個人としてのあなたへの反応ではなく、本能的で野性的なエネルギー(リリス)に対する恐怖の反映である、と理解することです。
人々は、リリスと会う準備はできていません。
それを理解したうえで、時に人々から否定的な判断や罰を下されることは(ある意味で)自然だと受け入れられれば、癒されるでしょう。
10ハウスリリスを持つ人の目的は、公共の場面で公共の役割を介して自分のリリスと再びつながることです。
そこでは、本能とつながり、ありのままに生きることの大切さを、何らかの形で人々に示す啓発的なシンボルになります。
10ハウスのリリスを持つ有名人
東てる美(ともに山羊座)
高田純次(ともに射手座)
錦織一清(ともに山羊座)
眞鍋かをり(ともにさそり座)
11ハウスでは、私たちの目標と未来のビジョンを現実にするために、価値観を共有する同志とつながります。
ここでは未来のビジョンを作る方法と、それを実現させるために同志とネットワークを張る方法についての情報が得られます。
想像している未来の姿、それをどうやって計画するか、どうやって仲間と共同して働くか、というプロセスの中に、本能や野性への自尊心が反映されます。
彼らは、自分の意見を表明することで、グループから拒否された経験をしているかもしれません。あるいは、自分が属しているグループや関与している人たちから危険因子として恐れられているかもしれません。
これらの拒否や批判は、思想・価値観の相違を表してはいません。本能的な声(リリス)によって現状が脅かされていることへの恐怖の反映なのです。
恐怖が沸き起こるのは、未知のアイデアに直面すると、人々は失敗した過去の経験を思い出すことが多いからです。
他者の反応にめげないのなら、夢やビジョンが実現可能である根拠を人々に示す必要があります。
11ハウスのリリスを持つ人は、目標を作るうえで自分を導くのを本能(リリス)に任せなければなりません。
まず、自分の持っている目標がどのような未来をもたらすのかよく理解する必要があります。
そして描いた未来が、自分の中に感じる本能的なエネルギーと矛盾しないことを確認します。
確認できれば、所属するグループには本能的なエネルギー(リリス)を受け入れ発展させる可能性があると信頼できるので、自信を持って参加できるでしょう。
本能に任せて自分を導きはじめた時、プロセス全体が変化します。本能に正直であれば、自分の掲げた夢や目標はおのずと反映され、尊重されているはずです。
11ハウスのリリスを持つ有名人
小室哲哉(ともに牡牛座)
西和彦(ともに山羊座)
野茂英雄(ともに双子座)
松井秀喜(ともに水瓶座)
※以下の例は片方のリリスのみですが11ハウスらしいので紹介します
三島由紀夫(真位置リリスのみ:蟹座)※平均リリスは10ハウス(蟹座)
小泉純一郎(真位置リリスのみ:蟹座)※平均リリスは10ハウス(双子座)
12ハウスでは1ハウスから11ハウスまでの経験が統合されます。
しかし単なる終着点ではなく、再び1ハウスに入るためにリセットする場所でもあります。
今までの経験を統合するためには、あらゆるものと結びつく自分となり、リセットするためには、何ものとも結びつかない自分になります。
付かず離れずのような混沌とした状況が12ハウスです。
12ハウスでは、社会や人間関係や、自分の感覚からさえも解放されます。
その表現するものは、寝るときの夢やそこでつながる霊的な次元、瞑想や妄想、宗教やスピリチュアル、インスピレーションを受けた芸術などがあります。
社会生活に投影した場合は、引きこもりや入院、癒し、ボランティア活動などにつながります。
1ハウスから11ハウスまで人間的な経験を積んできたので、人間的・社会的な価値観から解放されると戸惑うこともあります。霊的なもの宗教的なものを毛嫌いする人が多いのはそのためです。
逆に人間的・社会的な価値観に失望した人は宗教やスピリチュアル、あるいは12ハウスがあらわす様々なものに現実逃避します。
とくに12ハウスにリリスがある人は、(他者にリリスを見せたために)虐待された場合、現実逃避の方法を探して、それに耽ります。
現実逃避の方法をみずから探さない場合は、病気やノイローゼになることで、強制的に現実逃避させられる可能性もあります。
12ハウスには限定されたテーマがないので、リリスのサインが特に重要な意味をもちます。サインのあらわすテーマにおいて、現実逃避しなければならない状況に置かれるでしょう。
12ハウスのリリスにとって、このハウスの精神的・瞑想的・創造的な活動に入ることは、何らかの形でリリスであることを意味します。
リリスは12ハウスの活動において、野性の本能的な側面を経験することを求めています。
例えばボランティア活動は労働の対価を受け取らないため、ある意味では社会のルールから外れた現実逃避的な活動です。
ボランティア活動をして自分が癒されたりいい気分になるのなら、あなたはリリスと結びついています。
それがボランティア活動でなくても、引きこもりであっても、12ハウス的な状況にあって癒されているのなら問題ないでしょう。
不安で仕方ないのなら、別の生き方があるはずです。
12ハウスのリリスを持つ有名人
明石家さんま(ともに射手座)
栗原類(ともに牡羊座)
上祐史浩(ともに天秤座)
黒澤明(平均リリス:さそり座/真位置リリス:天秤座)
椿鬼奴(平均リリス:さそり座/真位置リリス:天秤座)