4ハウスは、友達と遊ぶなどして外界との接触をはじめた子供たちが、夜には家へ帰る段階にたとえられます。
家は具体的な土地としての場所だけでなく、ひとつの包容力のある心理的な場でもあります。1ハウスから3ハウスまでは個人のことしか意識しないのですが、見えないところで4ハウスに支えられていました。安定した生活のベースとしての家、精神的土壌としての家庭生活を「意識する」のが4ハウスです。
良心は、知的に考えて学ぶものではなく、友達や親やさまざまな人と共感し合い、仲間意識を育てる中で自然に養われます。4ハウスは自分や他人を慈しむというマナーを自然にはぐくみ、良心や心での結びつきを体験する場所でもあります。
人は家に帰って、一つ屋根の下に眠ります。このときに地球的な集合エネルギーを吸収しつつ、家族の結びつきを確認します。
4ハウスの基点であるICは地下の座であり、意識できない活力源を表しています。4ハウスが示す事柄は表向きは目立ちませんが、そこから切り離されると人は自分を見失い、生きることに不安を覚えるでしょう。人間に心理的な落ち着きと余裕を与える「心のふるさと」が4ハウスです。
4ハウスが示す領域
■家族
■家庭環境
■家庭生活
■家屋
■家の近所
■故郷
■土地(不動産)
■落ち着く環境
■先祖・墓
クリックすると、4ハウスの○○までスクロールされます。
太陽 | 月 | 水星 | 金星 |
火星 | 木星 | 土星 | 天王星 |
海王星 | 冥王星 |
ハウスに天体が不在の場合はこちらをご覧下さい。
太陽は自我や生き方を表し、4ハウスは家や心のよりどころを表します。そのことから、知性よりも心を重視する生き方をします。
保守的な人生観をもち、伝統的な価値観の中に自分の立ち位置を見出していきます。自分と自分を取り巻く人々を、安全な場で包もうとします。異質な人への反感は大きいです。
若い頃は強い出世願望を持つこともありますが、結婚などを経て次第に落ち着いた庶民的な生き方へと回帰していきます。
男性、女性に関わらず、家長的な役割と責任を果たそうとします。家庭を持たない場合、目下の人間に慕われて家長的な役割に収まることもあります。
社会的に表には出たがらないが、裏で糸を引きたがります。教祖的な人物になるケースもあります。
先祖を敬愛することで、才能も心も豊かになります。
月は感情を表し、4ハウスは家庭を表すので、家庭、とくに母親の感情と習慣を受け継ぎます。
家庭生活が感情と非常に結びついていて、感情がかき乱されると、それに合せて家庭生活のリズムも乱れるほどです。そのために、生活環境の変化を好まず、家を安心できる空間にするため、セキュリティや他人の出入りに気を配ります。頼りがいのある配偶者へのあこがれをもっています。
常に関心が家へ向かい、インテリアの模様替えを想像するのが好きですが、変化を好まないため、実行することはほとんどありません。
居住する地域の住民性に染まりやすく、町内会活動などへ積極的に参加する人もいます。
しかし、土地の古い伝承やサイキックな影響、住民の感情を吸い込んでしまうので、近所と良好な関係を築けない場合は、居心地の悪さを感じます。そこまで考慮して自分や家族にとっての理想的な環境探しが必要です。
また、外の世界で精神的に疲れたり、心の傷を負ったりしやすい傾向があり、そういう時には家に閉じこもって、家族に甘えるなどの幼児的な行動をとることで回復を図ります。それができない状況では、感情的ダメージはなかなか回復されないでしょう。
精神的な安定感があり、強い集中力がなくても、ものごとを成し遂げられるでしょう。落ち着いた環境下で知性のはたらきはさらに高まります。
不動産に対するこだわりがあり、家で仕事をしたいという思いがあります。実際に家が仕事場になるケースも多いようです。自宅の改修などにも興味を持つ一方で、頻繁に引っ越しをする人もいます。幼児期から多様な生活基盤の中で過ごしてきた人も多く、環境への適応性や柔軟性があります。
他人の心の深いところにある心情を読み取る能力を持ち、それを踏まえた温かいコミュニケーションができます。家族や身近な人達の間では潤滑油的な存在になっているかもしれません。常識的な発想を尊重します。
温かく平和な家庭に育ち、自分自身も自宅を明るい場にすることを心がけます。
いつまでも平和な生活を続けることに関心が高く、家庭を美しく飾ることにも執着します。料理やインテリア、ガーデニングなどに凝る人も多いでしょう。
家族を愛し、ともに過ごす時間を楽しみますが、家庭以外の人には社交的にふるまえない傾向があります。自分の気持ちや価値観が内に向きがちなので、他人に理解してもらうのには時間がかかると思っているようです。
また、家庭環境と社会生活がしっくりと調和する時に、この人の自尊心は高まります。そのため、地域的な風習や文化、芸能に対する理解が深く、地域に根付いた伝統的な生き方にあこがれを持っています。
けんかや口論が絶えない家庭で育ち、怒りや攻撃性が家庭環境のなかで身につきます。
自己主張しないとご飯や部屋などが勝ち取れないような家庭で育つ場合が多く、自分の安定した居場所を得ようと積極的に行動します。若い時に家出を企てる人も多いでしょう。
信頼する仲間や家族などから影響を受けすぎて振り回されることもあります。ただ、他者との関わりのなかで、人の気持ちに対する繊細さや多彩な感情表現が身につき、それがこの人の人間性となります。
後年に自分で築いた家庭もやはり、口論や不和の多い環境になりやすいようです。
しかし、騒がしい家庭環境は元気な家族があってのことなので、ふりかえると後悔はないかもしれません。
家庭は、この人にとっては心理的に安定する場所ではなく、むしろ行動するきっかけを与えてくれる場所のようです。
なお、勇ましいのは家庭内だけである人も多く、特に女性の場合は、異性との縁ができにくい傾向もあります。
いわゆる育ちの良い生まれの人が多いでしょう。
優しい家族に守られた温かな環境で素直に育ってきたため、自らもそのような家庭を築くことができます。
しかし心情的、経済的に実家から独立しがたく、ずっと保護を受け続ける人もいます。
自分の環境と安心を大切にするので、自分には関係ない他国、他の地域、他人に対しては無関心でわがままな態度をとりがちです。幸福な状況におかれている人ほど、その度合いが強いでしょう。
歴史や遺産を学び、世界全体を自分の家族ととらえるスタンスをとることにより、社会で認められる機会が増え、成功しやすくなります。
生活の安定基盤が整うと、隠れていたビジネス、金融、不動産などの分野での才能が開花するでしょう。
晩年は、大家族のなかで心豊かに楽しく暮らす人が多いようです。
子供時代の家庭環境に何らかの問題を抱え、両親から愛情を与えられた実感にも乏しいでしょう。心理的な欠乏感が原因で、本当の満足を得られず、甘えたり駄々をこねたりといった自然な感情も自ら抑圧してしまいがちです。
多くの場合、親は厳格もしくは意地悪な場合が多く、それが原因か、他人とも親密な関係になるのが苦手になります。
結婚後は、育ちの違いすぎる配偶者とぶつかりやすく、離婚して実家に戻るケースもあります。介護などの形で家族内の重い責任を背負わされやすい傾向もあります。
総じて居心地の悪い家庭生活を送りがちですが、心理的な自信を獲得できれば、安定した家庭を築くことが出来ます。心の内を他人に明かし、正直な気持ちを伝え合ううちに、心は安定していくでしょう。
若いうちは家から遠ざかる方が人格の幅がひろがります。
子供時代に家庭が崩壊したり、家族がバラバラだったりした経験を持つ人が多いようです。
そのためか、どこか自分をアウトサイダーだと感じるふしがあり、自分はどこに属しているのか、真の心の故郷はどこにあるのかを探し求めます。
引っ越しが多いなど生活環境に異変が多く、借家やマンションなどの賃貸生活を好みます。
伝統的な家系から離れて核家族化していく傾向があるので、結婚相手の家柄が古風だと反発し、うまくいかなくなる場合があります。他者との深い絆を作ることに警戒心を持っているのです。
自由さがあれば満足できるので、家族が離れていても仲がよかったり、家を改築することでコンディションがよくなったりすることがあります。
あなたは、家族や親友などごく身近な人々に対して、自己中心的に自由を求める傾向があります。こういう形で自由を主張しても、かえって不安感が増し、大切な人との関係が崩れるという悲劇を招くでしょう。
あなたは本来、自分を犠牲にしてでも相手を思いやるという深い愛情をもっています。
その精神を思い出して、わがままをぶつける代わりに、思いやりを示すことができれば、あなたは精神的に自立し、心から自由な存在としての自分自身を発見できるでしょう。
親の死によって困窮したり、家族が離散したりといった不安定な家庭環境で子供時代を過ごします。
あるいは、生活能力の欠けた親とか、芸術家の親の元で、浮き沈みの激しい経済生活を経験します。
そのため、大邸宅や大家族を夢見ますが、家庭環境は常に不安定なままでしょう。
住環境は移転によって変わりやすいのですが、環境から受ける影響が非常に大きいのも特徴です。
また、家族関係に依存しすぎて社会生活に不適応となるケースもあります。
家族があなたにとって最も理想的な心の受け皿だと信じると、不満や落胆を覚えるでしょう。
あなたの家族への失望感を、家族は重く受け止めるため、彼らの人生にさえ悪い影響を与えます。
あなたの家族は、あなたが理想的な幸せをつかむためにいるのではないことを理解するのが大切です。家族に対して、あなた自身が深い絆や純粋な愛情の証を示すのです。
家族のありのままの姿は、宇宙からの贈り物だと信じられれば、家族に対する心ははじめて充足感を得て、守られている感覚に満たされるでしょう。そうして、血縁の家族だけではなく、すべての人々があなたの家族であることに気づくでしょう。
幼児期の家庭内で、やってはいけないことの暗黙のルールがあり、それが心の奥深くに恐怖や圧迫感をもたらします。
それはトラウマやコンプレックスとなって、大人になってからも影響し続けるでしょう。
また、引っ越しのたびに異常な環境に遭遇する人もいます。
普通の心の満足はなかなか得られませんが、その心理的欠乏感が深層意識への探究心を生み出します。
安全で確実な環境と哲学を求めて行動し続け、最終的には、求めていたよりももっと大きなよりどころに到達する場合が多いです。
つまり、内面の強さを養うことで大きく成長できる人です。
人生のどこかで決心して、自分の感性を自由にする必要があります。
心の深いところでの魂の感じ方と、あなたの自己表現が一致した時、感性は質的に変化し、恐怖は克服されるでしょう。
親がカリスマ的な存在であった場合は、晩年に自分がカリスマ的な家長として君臨する可能性があります。