この間、沢尻エリカさんのホロスコープをみたのですが、ウィキペディア の記述で少し意外だなぁと思うものがありました。それはこの一節です。
今まで生きてきた人生の中で、忘れることができない一冊の本として、木内鶴彦著の『生き方は星空が教えてくれる』をあげている。
一見、読書とは縁遠そうな沢尻さんに本へのこだわりがあることに意外さを感じました。
ここに注目したのは、実は私にとっても最も感銘を受けた1冊だったからです。こんな感じの本だったと思います。
長野県小海町という八ヶ岳のふもとで著者は育ちます。
標高が高く、光害のない空には美しい星が輝いています。
彼は天体観測に魅せられ、そして彗星探索にのめり込みます。
睡眠時間を削って山に登り、星空を眺める毎日のなかで、
未知の彗星を次々に発見し、世界的な彗星探索家として木内さんは有名になります。
その体験は映画『アルマゲドン』や『ディープインパクト』のモデルにもなりました。
ただ、この本は彗星探索の話というよりは別の数奇な体験がメインになっています。それは、
「臨死体験」です。
木内さんが死の淵で見てきた向こう側の世界、地球の過去から未来まで、
非常にわかりやすく書かれています。
驚くべき体験なのですが、彼は静かにとうとうと語り尽くします。
その語り口に、地球と人類に対する愛があふれていて、感銘を覚えます。
地球や人類という視点を持つのはスケールの大きな人生だと思います。
それは、星空を見上げるところからすべてが続いていて、
一本の糸のような筋の通った生き方にすがすがしさを感じるのです。
そこで沢尻エリカさんに戻ります。
「今まで生きてきた人生の中で、忘れることができない一冊の本」というのは、土星のルール意識や軌道修正が関連しているのかもしれません。
彼女のホロスコープをみると、射手座の10度(9.00度~9.59度を数え度で10度といいます)のところに土星があります。
射手座はそもそも宗教や哲学・思想関係を表すサインなのですが、「土星が10度から15度の度数にあると、古代文明とか精神世界に強い関心を抱」くのだそうです。
そして射手座10度の土星は、月や太陽とイージーアスペクトになっています。
このために、彼女はこの本に興味を持ち、それが人生を方向づける1冊になったと思われます。
どんな人でも、年をとると丸くなります。
それは、父親や教師のような存在である土星がその人の生き方を見守っているからです。