芸能界には不思議に長く活動している人がいます。
蛭子能収さんもその一人でしょう。
蛭子さんに対しては、とくに何をするわけでもないオジサンにもかかわらず、不快感を抱いたことはありませんでした。
たまたま、蛭子さんの書いた本『ひとりぼっちを笑うな』を読んだのですが、そこに理由をみつけました。
実は蛭子さんは、テレビの現場では共演のタレントさんと仲良く話すことはほとんどないそうです。
でもいざ撮影が始まると、彼らは蛭子さんをいじってくれて、それで成り立っている。
長続きした理由は、「自己主張しないスタンス」を貫いたからだ、と彼は自己分析します。
タレント業とはいえ、会社に使われている従業員と同じと考え、なるべく従順にやるべきと割り切っている。
ディレクターに求められたことを淡々と精一杯こなすだけ。
それに加えて、笑顔が人の警戒心を解くことから、笑顔を絶やさないことを心がけているそうです。
頭をかいてヘラヘラと笑っていれば、警戒心を解いていろいろ言いやすくなるだろう、と。
これは子供の頃から自然に身につけていた振る舞いだそうです。
自分が「いじられ役」であることを自覚して、より協調的にいじられやすくする方法を自然に体得したのでしょう。
蛭子さんの誕生日10月21日は協調的な天秤座です。
太陽サインだけでは、複雑な彼の性格を把握できないので、ハウスを予想してみました。
予想の時に想定したのは、
・「乙女座」が入っている。
・「魚座」が入っている。或いは魚座に対応する12ハウスが賑やか。
というものです。
基本的にシャイな人なので、当初は太陽か月が乙女座なのかなと思いました。
しかしそうではなかったので、「アセンダント乙女座」と予想しました。
蛭子さんのエピソードの中に、
番組中に、不調を察した司会のタレントにどうしたのか尋ねられたとき、
「(番組スポンサーの)〇〇の□□という下痢止め薬が効かなくて・・」
と正直にしゃべってしまい、他のタレントから非難され撮り直しになった。というものがありました。
乙女座の対応身体は腸で、腸の不調を訴えやすいので、その点でも乙女座を想起しました。
蛭子さんの漫画は過激なものが多く、常人では発想し得ないような想像力を持っています。
そこで「魚座」が多いんじゃないかなと思ったのですが、魚座に天体はゼロでした。
ならば、12ハウスに天体が集まっているのかなと予想しました。
そうしてハウスを決定したのがこのホロスコープです。
ただ、このホロスコープの中でいちばん決定的だなと思ったのは、第10ハウスの天王星でした。
「職歴にオリジナリティーが出る。企業や集団から離反して、自分自身のキャリアを形成する。チャンスは突然に訪れるが、困難も突然に訪れる。経験によって理解力が培われる。放送局、電気通信事業、航空関連などに適性がある。古い権威に敵対する。規制を疎ましく思う。」
この天王星が、双子座にあるのです。
漫画家とテレビタレントの2足のわらじを履く、まさに蛭子能収さんです。
あと、難しかったのが太陽のハウスです。アセンダントを乙女座の真ん中あたりにしてしまうと、太陽が第2ハウスになってしまうのです。
第2ハウスの太陽は「リッチな生き方」を表します。
たしかにあれだけテレビに出ているので収入は多いと思います。
しかし彼自身は物欲がなく、グルメにも興味がないのです。
ブログを見たら、
おやつの「でん六豆」を一気に一袋空けて、女房に叱られた…。豆ぐらい好きなだけ食わせてくれい~!
みたいな事が書かれてありました。
こういう庶民的な感覚は、第2ハウスの太陽ではありえないなと思いました(笑)。
そこで、太陽を第3ハウスになるようにすると、アセンダントは乙女座の最初のほうになりました。
あと印象的なのは、第5ハウスの月ですね。これは子供っぽさを表します。
「感情の動きが子供っぽく、わかりやすい。 老年になっても子供気分が抜けないところがある。 芸能人的な性格。 他人に親しまれやすい。 人気が出やすい。 趣味に熱中する。」 というわけです。
出生時刻が公表されている人では、タレントの小林麻耶さんが第5ハウスの月をもっていました。
妹の小林真央さんがクールな感じでギャップがありすぎるので、ぶりっ子なタレントだなぁと思っていたのですが、あれはキャラを作っていたわけではなく、本来の彼女自身だったのですね。
ともあれ、蛭子さんの予想ホロスコープは出来ました。
予想とはいえ、結構当たっているのではないかなと思います。
なんにしても、人間がいかに複雑にできているか思い知らされました。
それがわかったのも、分析的な第3ハウスの太陽と素直な第5ハウスの月が、本の中で自分を出し切ってくれたからだと思います。
ただ、さっきの下痢止め話もそうですが、失敗エピソードもたくさん生まれたようです。
ロケ先の食堂で、出されたエビフライが思いのほか小さかった時、「わっ、小さいエビフライ!」と口走ってしまい、それを聞いた店主の怒りを買い、撮影自体がNGになってしまった・・・など(笑)。
これからは蛭子さんにもっと注目していきたいと思いました。
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