前回、錦織圭選手のホロスコープをみたのですが、その流れで今回は、松岡修造さんのホロスコープをみます。
松岡さんの出生時刻はわからないため、最初に12:00でホロスコープをつくってみました。
これをみて、ギョッとしたのですが、熱血漢という印象の松岡さんに「火」のサインがほとんどないのです。
天体としては牡羊座にある土星だけ。点数にすると2点です(笑)。
それだけでなく風のサインはゼロ(ACは仮定)。つまり、男性サインをもつ天体がほとんどない、ということになります。
乙女座・山羊座・さそり座・・・、地味でクールな人ですねぇ(笑)。
そんなことがあるのかな?と思う一方で、個人的にはあまり興味のなかった松岡さんへの興味が、がぜん湧いてきました。
これはどう解釈すればよいのだろう、と。
それを解明するためのヒントはウィキペディアにありました。
“自身のキャラについて、天然ではなく計算した上でやっていると述べている”
この言葉を信用すると、われわれが印象づけられていた松岡修造さんのキャラクターは、実は作り物だったのです。
とはいえ、それを演じるという部分は彼自身のキャラクターなのですから、それがホロスコープ上で証明される必要があります。
そこで今回は、ハウスを予想することで、彼の人物像の謎を解きました。
予想にあたって留意したのは以下の点です。
・奇数ハウスに天体が集まっている。
・アセンダントは男性サイン
天体に男性サインをほとんどもたない場合、ふつうは受動的な生き方になります。
それを、あのような超能動的なキャラクターで生ききるためには、男性サインと関係の深い奇数ハウスが多いと予想しました。
またアセンダントは発想の起点になるため、ここが女性サインというのはあり得ないと思いました。
松岡さんは端正な顔立ちをしているので、容姿にも影響するアセンダントを天秤座と予想しました。
あと、前回第1ハウスの太陽について話したのですが、ウィキペディアを読んでいるうちに松岡さんもかなりの自己依存によって人生を切り拓いてきた人であることが分かりました。
第1ハウスの太陽以外では、あのような積極的な生き方はできないと思います。
もとより男性サインが皆無に近いことを前提とすると、それをくつがえすような太陽のハウスは第1ハウス以外にないでしょう。
第1ハウスに太陽をおくと、アセンダントが天秤座になりました。
天体も第1・第3・第11ハウスに散らばり、第7ハウスのドラゴンヘッドも合わせると、奇数ハウスが賑やかなホロスコープになりました。
予想したハウスが正しいのか、一通りみていくことにします。松村さんの本からの引用です。
第1ハウスの太陽は前回の記事をご参照ください。
第1ハウスの水星:文学的能力よりも弁舌能力として外交的な発達をしやすい。 他人とのコミュニケーション衝動が強く、誰とでも会話しようとする。 他人の能力の発掘が巧み。 年齢よりも若い風貌の人が多い。
第2ハウスの海王星:しばしば芸術的な才能を遺伝的に受け継ぐ。 金銭や経済に関しては常識が通用せず、たくさん手に入れたかと思うと、すべてを失ったりと変動が大きい。霊的な身体にあこがれがあり、変わった修行法を実践する人もいる。
第3ハウスの月:豊かな好奇心。他人の感情に立ち入りたがる。 常に細かく動く。 話し好きで社交を喜ぶ。広報、運搬関係の仕事に適性がある。
第3ハウスの火星:衝動的な知性と言語力をもち、しばしば言い過ぎになる。 自己主張を強調した形で表現する。 機敏な反応と素早い行動力の持ち主。 他人を自分の意見に従わせようとするので、しばしば自己宣伝癖やプロパガンダの傾向が表れる。
第6ハウスの土星:体調や気分で仕事能力が振り回されることが許されないため、無理をする。目的のため、自分自身をいかに鍛えるかに大きな課題がある。苦労を忘れない。
第11ハウスの木星:組織やグループ的な関係への高い適性がある。社会的に地位が高い人を友人にもちやすい。明確なスローガンを提示して人を引きつける、政治的な手腕を持つ。行動範囲が広いか、あるいは思想的な広さがある。
第11ハウスの冥王星:人と思想的な結びつきをもつ。明確な未来像があり、それに向かって無理なことでも努力できる。社会的には運命の変転が大きい。
第11ハウスの金星:友人が多い。人を傷つけないで、適度に距離を保ちつつ、関わることができる。自分の楽しみを人と共有しようとする。
第11ハウスの天王星:何ものにも縛られずに、自分の理念を追求したい。気質の根底に反動的な資質がある。 理想実現のためには個人生活を犠牲にする。
ほぼ、松岡修造さんの人物像がとらえられていると思います。
最初第2ハウス海王星はおかしいかな第1ハウスかなとも思ったのですが、ウィキペディアを見ると、プロに転向する際に父親から資金的な援助を断ち切られ、海外で貧窮生活を経験していたとあったので、的外れでもないと思います。
火のサインをあまりもたない彼が、一般に知られる「熱い松岡修造」のキャラクターを身にまとったきっかけは、第11ハウスの天王星あたりから来ているのかなと思いました。
この予想ホロスコープは占星術や人生に関するひとつのヒントを教えてくれるような気がします。
すなわち、計算して自分のキャラを演じていると言うように、ハウスというのは表面的な体験であって、人の本質はサインにあるのだ、と。
たしかに、ハウスの体験は誰に対しても大きなインパクトを与えるものです。
ハウスによって、生活の質が決まります、人間関係が決まります、職業が決まります。
でも、それは演劇でいうところの衣装や小道具のようなものであって、魂が本当に体験しようとしたのは、サインの体験ではないのか。
財産の多寡や表面的なキャラクターなどハウスで規定されるものは、実は副次的なものではないか。
そんなことを考えさせられる、松岡修造さんのホロスコープでした。
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