この人のハウスを予想してみたのですが、最終的に出た結果は非常に興味深く、もしそれが正しいとすると驚天動地な内容かもしれません。
何度も何度も罪を重ねる彼のいき方をみていたとき、私は違和感を感じていました。
今回の予想はやや幅があって、2つのパターンのいずれであっても大きな間違いとは思えません。
1つのパターンは薬物の経験者に典型的ともいえるパターン。
もう1つは私の違和感が氷解したパターン。
全体のバランスでいうと後者のほうが説得力を持ちます。
みていきましょう。
1956年8月31日は、月が双子座から蟹座へ移行する日です。
前回の記事を見た人は、何を言おうとしているかピンときたかもしれません。
そうです。まず月のサインを限定することで、ハウスの予想がしやすくなります。
双子座か蟹座かだったら、田代さんの場合は双子座だと思います。
理由は、キャラクター的におもしろいから。
ユーモアのセンスといえば双子座です。
もし太陽が双子座なら、月=蟹座もありえますが、8月31日は乙女座です。
ふつうに考えると月=双子座で間違いないでしょう。
この日は朝の6:52に月が双子座から蟹座へ移行します。
つまり、0:00から6:51の間のホロスコープだけを考えればよい、ということになります。
この時間帯に、太陽は4ハウス→3ハウス→2ハウス→1ハウス→12ハウスと移行します。
家庭のことは考えてないので、まず4ハウス太陽が消えます(笑)。
知性的でもないので、3ハウス太陽ではないでしょう。
お金の匂いもしないので、2ハウス太陽もありえない。
ここで、錦織圭選手のところで少し触れた1ハウス太陽のことを思い出します。
1ハウス太陽をもつ人のなかには、薬物に手を染めた人が数人含まれていました。
つまり、1ハウス太陽はがむしゃらに人生を突き進む傾向があって、それは見切り発車的な行動にもつながる、と。
田代さんも、そういう人生なのでしょうか。
1ハウス太陽になるようにすると、こうなります。
これでも全体的なバランスはおかしくありません。
ただ、彼のドラゴンヘッドは3ハウスに収まらなければおかしいと思います。
先ほど4ハウス太陽はない、といったのですが同じ意味で4ハウスドラゴンヘッドもないでしょう。言語活動の3ハウスのほうが彼に相応しい。
1ハウス太陽と3ハウスドラゴンヘッドを共存させようとすると、太陽がアセンダントに近接してくるのです。しかも1ハウスには木星があります。
何をいいたいのかというと、この配置だと身長が高くなるはず。
実際の彼の身長は172cm。
ごく平均的です。
では、12ハウスの太陽はどうか?
いつものように松村さんの本に目を走らせたとき、ゾクッとしました。
第12ハウスの太陽:心の中にある男性原理が神話化されていて、それは実在する父の影響が少なかったことも関係する。目前にある現実よりも、人類共有の集合的な精神に働きかけたいという意志が働く。自分の純粋な意思を確認するには、一人で考える必要がある。人前に出ない方が大胆になれる。
これをみたときに、彼に抱いていた疑問が解けたんです。すなわち、
〈彼はみずから「反面教師」を演じているんじゃないか?〉
最初に彼が捕まった(警察に厳重注意を受けた)のは盗撮事件でした。
この時から私は違和感をもっていました。
〈なぜ危険な行為で欲求を満たそうとするのだろう?〉
日本は風俗天国ですから、その類いの性欲のはけ口はいくらでもあるのです。少しのお金を出せば、欲望は簡単に満たされる。
お金持ちのタレントがわざわざ危険なことをするかな、という疑問がくすぶり続けた。
もちろん、危ない行為に近づこうとする天体は持っています(12ハウス冥王星・7ハウス火星)。
でも彼の置かれた当時の状況を考えると「動機」がない。
つまらない犯罪をおかす「意味」がない。
しかも前述の条件の下では、彼の月は1ハウス太陽であれ12ハウス太陽であれ、10ハウスにあります。
第10ハウスの月:名声と人気を求める。有名人と知り合いになりたがり、地位のある人を特別視する。大衆的な流行を左右する能力を持つ。つまり自分も大衆の一員としての感情を持ち、その先頭に立つことになる。すでに成功した例をまねることが多く、そのぶん成功は早い。
彼の発するギャグやフレーズは「どこかで聞いたなぁ」というものが多く、誰かのまねだと思っていました。むかし『シャッター』という漫画のある話の中で、彼にそっくりに描かれた人物が「コピータレント」と皮肉られて登場していました。
ですのでこの星の内容は彼に適合していると思います。
名声を求める人物であるなら、いとも簡単に犯罪に走るのは矛盾がますます大きくなります。
ではアスペクトの影響で間違った方向に進んだのか、というとそうでもないんです。月や太陽にはこれといったハードアスペクトがなく、かといってノーアスというわけでもない。
月にスクエアがありますが、誤差が大きいです。アスペクト的にも間違いの犯しにくいホロスコープといえます。
しかし太陽を12ハウスとするなら、一連の行動自体が誤った方向性でないとみなすことができます。
盗撮事件のあと彼は覚醒剤に手を染め、周囲の心配や期待を裏切るかのように罪を重ねる・・・。
ヤフーニュースなどにでると、決まってこういうコメントが寄せられます。
「覚醒剤って、止められなくなるんだな」
田代まさしの(魂の)意図って、これだったのかな?
なんとなくそう思っていましたが、その頃は占星術も知りませんでしたし、確かめようがありませんでした。
12ハウスに太陽を配置したのがこちらです。
12ハウスの太陽をもつ人には以下のような人がいます。
向井亜紀
荒川静香
池谷幸雄
佐藤栄作
高倉健
所ジョージ
長嶋茂雄
羽生善治
美空ひばり
山口百恵
松下幸之助
横山やすし
葛西紀明
小久保裕紀
大久保嘉人
Toshl
最後のToshlさんだけ私の予想です。その他は公表されている出生時刻から導き出しました。
この顔ぶれを見て、何を感じますか?
私はメッセージ性のある人生だなぁと思いました。
人々に夢や喜びや勇気を与えた人たちです。
向井さんは女性の生き方の新たなパターンを示しました。
私の予想が正しいのなら、Toshlさんは人々への大きな警鐘を鳴らしました。
これらの名前をみて、私の確信は強まりました。
田代まさしさんは自分の人生をもって、人々に覚醒剤の怖さを知らしめたのだ、と。
その一方で、予想を云々するのはどうでもいいとも思えてきました。
なぜなら、彼の生き方が社会に大きなインパクトと教訓を与えたのは、〈事実〉ですから。
そこに思い至ったのが今回の収穫です。
この他の有名人はこちらをご覧下さい