前回の吉田羊さんに引き続き、人気タレントランキングの最新版で気になった人のホロスコープをみてみます。
吉田羊さんはこの人誰っていう興味だったのですが、阿部サダヲさんはこの人なんでこんなに人気あるの?という興味です。
前回の15位でもスゴイですが、今回はさらにランクアップしています。
たけしさんを抜いてマツコ・デラックスさんよりも上位です。
老若男女の総合ランキングですから、世間一般ではこのぐらい人気があるのでしょう。
今回もハウスを予想しました。
ここまで人気がある理由まではわかりませんでしたがすごく活躍する理由はわかりました。
仕事をあらわす太陽のメジャーアスペクトが木星とのオポジションしかないんです(土星との合はオーブが8度を超えている)。
そのため一極集中という感じで、すべての力点がこのアスペクトに掛かってくる。
松村さんの本にはこのように解説されています。
太陽と木星のオポジション:人生や仕事の発展性などが節度を失い、どんどんおおげさになっていきます。太陽の力を一としたら、木星が要求してくるのは十くらいなので、結果的には実力以上のことに手を出してしまいます。それによって鍛えられる人もいるでしょう。水と地のセットの場合、資産、家族、愛情、生活面、仕事などでやり過ぎの傾向があります。
阿部さんの太陽と木星は地(牡牛座)と水(さそり座)のセットのため、仕事が増えていったと思われます。
このとき木星側はさそり座なんですが、労働の部屋である6ハウスにあったこともこの傾向に拍車をかけています。
第6ハウスの木星:大企業で働くことに適している。 勤務先で評価を受けやすく、だいたい職場は居心地がよい。
阿部さんのホロスコープには芸能界向きな天体が2つもあります。
第1ハウスの金星:人を惹きつける、生まれながらの洗練されたかわいらしさをもつ。過酷な環境に耐えきれず、気楽さを求める性質が強い。金銭には恵まれやすく、人脈はそのまま金脈に結びつきやすい。芸能的適性がある。
第7ハウスの月:人気運がある。特定の人に保護されて社会的なチャンスを獲得する。
人気というのは単に仕事ぶり(太陽)だけで出てくるわけではないと思います。
太陽とアスペクトがないにしても、外見(金星)や素のキャラクター(月)も人気要素になるので、この2つの天体をもっていたことが人気につながったのでしょう。
さて、ホロスコープのなかで一見矛盾するように見えるところがあります。
それは5ハウスにドラゴンテイルが入ることです(描画はされていませんが、実際は11ハウスにあるドラゴンヘッドの真向かいにあります)。
前回、ハウスの予想ではテイルは不得意分野とみなしてもいいといいました。
それからすると、演劇の賞をもらうような阿部さんが自己表現の5ハウスにテイルは矛盾するような気がします。
個人的には演技がうまいとはあまり思わないのですが…、それだと説得力がゼロなので(笑)、占星術的に説明を試みます。
ハウスというのはカスプ(ハウスの始まりの境界線)が重視されます。
阿部さんの5ハウスは獅子座にカスプがあります。
予想図で5ハウス冥王星は乙女座ですが、カスプがひとつ前のサインの場合は、ひとつ前のサインの影響が入ってくるのです。
そうすると獅子座は5ハウスの原形ですから、もともと彼の5ハウスは力が強いことになります。
つまりもともと強い5ハウスにテイルがあっても、そこそこの表現力が備わっている。
そこそこの表現力でいいのだと思います。
高倉健さんも、ずば抜けて演技がうまいわけではありません。
演技自体よりも、えもいわれぬ存在感で観る人を圧倒しました。
健さんの不思議な存在感を生み出したのはこの天体です。
第12ハウスの太陽:目前にある現実よりも、人類共有の集合的な精神に働きかけたいという意志が働く。精神的、心理的、宗教的、芸術的、公職的な分野での活動では、大きな可能性を秘めている。
Toshlさんや田代まさしさんのところで紹介しましたが、出生時間が公表されている有名人で12ハウスの太陽をもつ人には、高倉健さんや美空ひばりさん、山口百恵さんなどがいます。
彼らには実力もさることながら、人々を魅了するなんともいえない存在感がある。
それを阿部サダヲさんももっているのだと思います。
それが広い範囲の人々に印象づけられた要因でしょう。
最後にその他の天体をウィキペディアなどに照らしながらみていきます。
第1ハウスの火星:行動で自分の意志を認識する。自己顕示欲が強く、行動はスピーディー。 攻撃的な言動をする。 スポーツへの関心と適性をもつ。 我慢が足りない。
前半はなんとなく彼のキャラクターや演技もにあらわれています。スポーツへの関心と適性はウィキペディアに次のような記述があります。
原辰徳に憧れて野球を始め、小中高と野球部で、ポジションは中学ではセカンド、高校ではサードだった。足が速く、盗塁が得意だった。
大の読売ジャイアンツファンである。
第6ハウスの天王星:仕事に自分流儀のリズムがあり、会社に合わせるとなかなか実力が発揮できない。したがってフリーな立場ではたらくことを好む。
高校卒業後、地元のパチンコ店に就職しようと考えていたが担任教師に止められ、秋葉原のラオックスのファクシミリ売り場で働いていたが仕事が嫌で仕方がなくなり、1年半で退職を促され去る。その後しばらくはトラック運転手など、幾つかの職を転々とした。(ウィキペディアより)
1ハウスの金星には過酷な環境に耐えきれないとありました。1ハウスの火星には我慢が足りないとありました。6ハウスの天王星でとどめを刺したのか、会社的な仕事には長くは就けなかったんですね。
職を転々としたのはこれらのハウスの影響だけでなく、火星が双子座にあるのも影響したのでしょう。
第5ハウスの冥王星:時代性に無関係な、独自のクリエイティブなセンスを持つ。自分の人生を演出するときに、とかく極端なドラマに傾斜しやすく、中庸がない。ジョークは極端。
大人計画のオーディションを受けた際は、短髪を白髪に染め軍服を着用するという非常に奇抜ないでたちで、主宰の松尾を仰天させた。(ウィキペディアより)
冥王星は太陽や月とアスペクトがないため、この天体の影響は色濃くは出ません。
しかし水星・金星とはアスペクトがあるため、言葉づかいや外見にこの影響が出たようです。
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